タロットカードに興味はあるけれど、難しそう…と感じていませんか?
タロット占いには占うシーン毎に様々なやり方があり、「何から始めたらいいの?」と迷っている方にこそ試してほしいのが「ワンオラクル」です。
ワンオラクルは、「今日のメッセージ」や「今の状況へのヒント」を気軽に受け取れる、初心者さんやタロット占いを始めて間もない方にぴったりのリーディング方法です。
本記事では、特別な知識や難しい手順は一切不要です。
誰でもすぐにできる、簡単なワンオラクルのやり方を分かりやすくご紹介します。
カードの準備から質問の仕方、メッセージの受け取り方まで、一つずつ丁寧に解説するので、ぜひお手持ちのタロットカードで試してみてくださいね。
ワンオラクルとは

ワンオラクルとは、1枚のタロットカードから占いの結果を導き出すスプレッド(カードの配置方法)のうちの一つです。
「1枚引き」とも言われ、タロット占いのスプレッドの中で最もシンプルで、初心者の方や始めて間もない方にとって基礎となる部分です。
ワンオラクルは1枚のタロットカードから結果を読み解くため、一問一答式やYES/NOで答えられる質問に向いています。
例えば下記のようなシーンに活用することで、ちょっとした疑問や迷いの解消につながります。
「今日の運勢は?」
「あの人の私への気持ちは?」
「この状況に対してどう行動すべきか?」
恋愛、仕事、人間関係、金運、総合運など、様々なジャンルの悩みを占えますが手軽に占えることから現状や近い将来に向いており、遠い未来の占いには向いていません。
ワンオラクルのやり方と重要ポイント

ワンオラクルのやり方と、占う際に注意しておくべきポイントを説明します。
ワンオラクルの手順
ワンオラクルのやり方はとってもシンプルです。
占いたい質問が決まったら質問を念頭に置きながらタロットカードの絵柄を下にしてシャッフルし、気になった1枚を引くだけです。
シャッフルの仕方や結果のカードの引き方に決まりはないため、自分がやりやすいやり方で問題ありません。
タロットカードは全部で78枚あり、「大アルカナ(22枚)」と「小アルカナ(56枚)」の2つのグループから構成されています。
いきなり78枚のタロットカードの意味を覚えて占うことは難しいため、タロット占い初心者や始めて間もない方は、まずは大アルカナの意味を覚えるだけでも十分占えます。
慣れてきたら小アルカナも加えていくと、より詳細で具体的なメッセージを受け取れるようになりますよ。
重要ポイント
①質問は具体的かつ主体的に
ワンオラクルは1枚のカードでメッセージを受け取るため、質問が曖昧だと読み解くメッセージも曖昧になってしまいます。
具体的な質問はあなたの「行動」や「選択」に対する明確なヒントやアドバイスをくれるため、あなたがどうすれば状況をより良くできるか、どうすれば望む未来に近づけるかを教えてくれます。
また、質問は主体的であることも重要です。
主体的な質問とは、「どうなるか?」という受け身な質問ではなく、「どうすれば良いか?」といった、自分自身を主語にしている質問のことです。
最終的にその結果を「自分がどう受け止め、どう行動するか」につなげられる質問にすることで、タロットカードが示すメッセージがあなた自身の行動に直結し、具体的なアドバイスとして受け取りやすくなります。
それでは質問の仕方によって実際どれほど読み解き方が違うのか、1つ例を挙げてみてみましょう。
(例)
受け身な質問A: 「私は結婚できますか?」
主体的な質問B: 「理想のパートナーと出会い、結婚するために、私が今できることは何ですか?」
引いたカード:星の正位置

「星」のカードは一般的に以下のような意味合いを持ちます。
・希望、ひらめき、インスピレーション
・癒し、再生、精神的な浄化
・導き、未来への展望、楽観主義
・自然体、ありのままの自分
・内なる平和、静けさ
質問A:「私は結婚できますか?」
結婚する可能性が高いことを表します。
カードが示す「希望」や「良い予兆」が結婚にどう影響するか、という「明るい見通し」や「肯定的な示唆」が中心になります。
質問B:「理想のパートナーと出会い、結婚するために、私が今できることは何ですか?」
希望を失わず自分自身を癒し、内面の輝きを高めること。そして、直感を信じて自然体でいること、を伝えます。
カードが示す「希望」や「癒し」などを具体的にどう活用すべきか、という「行動」や「心構え」に対するアドバイスが中心になります。
②今日・明日などの近い未来を占う
ワンオラクルはたった1枚のカードで答えを導き出すため、複雑な状況を多角的に分析するというよりは、「今、あなたにとって最も重要なメッセージ」を伝えることに向いています。
また、遠い未来の出来事を占うとなると状況が複雑に絡み合っているため、1枚のタロットカードだけで占うことが難しいです。
しかし近い未来であれば、あなたの直接的な行動や心構えが結果に大きく影響するため、ワンオラクルで得られたアドバイスをすぐに実践に活かせます。
③自分自身のインスピレーションを大切にする
タロットカード一枚一枚に、様々な意味が割り当てられています。
そのため、その時々の現状や心境に照らし合わせて占うと、カードから受け取るメッセージも異なります。
これが、同じカードでも様々な解釈が生まれる理由です。
「正しい解釈かどうかわからない」と感じるかもしれませんが、そんな時こそ自分自身のインスピレーションを大切にしてください。
タロットカードを見たときに心に浮かぶこと、感じることに耳を傾けることが最も重要なのです。
ワンオラクルの実例
では実際に、よく占われる3つのシーンを例にワンオラクルを使ったリーディングについて紹介します。
今日の運勢を占う
引いたカード:【運命の輪】
「運命の輪」は、運命の転換点、予期せぬ変化、好機を示します。
これらを使ってそのまま読むと、『今日は大きな変化や新しい展開が訪れる可能性のある一日になる』になります。
最初はキーワードなどをそのまま使ってシンプルに読んでも問題ありません。
いきなり長いメッセージで読み解こうとせずに、それぞれのタロットカードの意味を理解できるようになり、慣れてきたら更に詳しく読む練習をしていきましょう。
詳しく読む際のポイントは、絵柄からイメージを連想させることです。
「運命の輪」のカードは、中心に大きな車輪が描かれ、その周りには様々な象徴的な図形や動物が配置されています。
絵柄のシーンとカードが示す意味を組み合わせてイメージし、『どんな大きな変化や新しい展開が待っているのか』を考えます。
すると、下記のように詳しくリーディングできます。
今日は、あなたにとって大きな変化や新しい展開が訪れる可能性のある一日です。
これまで努力してきたことの成果が表れたり、思いがけない幸運が舞い込んだりするかもしれません。
まるで歯車が突然回り始めるように、滞っていた事柄がスムーズに進み出すことも。
この変化は、あなたの人生において重要な意味を持つでしょう。
偶然のように見える出来事も、実は運命的な導きだと捉えてみてください。
上記リーディングはタロットカードが正位置の場合で読み解いていますが、逆位置の場合はこの逆の解釈をするだけです。
逆位置の読み方:
物事が計画通りに進まない、予期せぬトラブルが発生するなど、停滞感を感じやすい一日かもしれません。焦らず、なぜこのような状況になっているのかを冷静に見つめ直す時間が必要です。
残り2つのシーンも、この考え方をもとに同じように読み解いていきましょう。
現在の仕事の状況について占う
引いたカード:【節制】
「節制」は、バランス、調和、協調性、忍耐を示します。
そのまま読むと、『現在のあなたの仕事はバランスが取れており、安定した状態にある』になります。
「節制」のカードは、翼を持つ天使が描かれ、片方の足は水に、もう片方の足は陸に立っています。両手にはカップを持ち、その間で水を注ぎ合っています。
さらに詳しく読むと、下記のようにリーディングできます。
物事がスムーズに進み、心穏やかに過ごせる一日となるでしょう。
問題が起きても、冷静にバランスを取り、円満な解決策を見出すことができます。
人間関係も良好で、周囲との調和を感じられる時です。
今の恋愛について占う
引いたカード:【恋人】
「恋人」は、選択、愛、調和、結びつき、重要な決断を示します。
もし現在フリーであるならば『運命的な出会いが訪れる可能性が高い』になり、すでにパートナーがいる場合は『二人の関係がより一層深まる』になります。
「恋人」のカードは多くの場合、アダムとイブ、そしてその上にはキューピッドが描かれています。
さらに詳しく読むと、下記のようにリーディングできます。
現在フリーの人:
運命的な出会いが訪れる可能性が高いです。あなたの人生に大きな影響を与えるような、特別な相手と巡り合うかもしれません。共通の価値観や情熱を持つ相手に注目しましょう。
すでにパートナーがいる人:
パートナーとの関係がより深まり、強い絆で結ばれるでしょう。結婚や同棲など、関係を次のステップに進める決断をするかもしれません。愛と信頼に満ちた時期です。
ワンオラクルで読み方に迷うカードがでた場合の対処法

タロットカードの中にはネガティブな面とポジティブな面の両方の意味を持っているものがあるため、1枚だけでそのメッセージを読み解くことが難しい場合があります。
どちらの読み方をすれば良いのか迷った時は、補足カードを1枚引く方法があります。
補足カードを引くことで別の視点から全体を捉えることができ、最初のカードが示すメッセージが読み解きやすくなります。
ただし、何枚も引きすぎるとかえって混乱してしまうため原則補足カードは1枚だけにしましょう。
ここでは「隠者」のカードが出た場合に、補足カードを使ったタロットカードの読み方の例を1つご紹介します。
質問:「今日、仕事で何か気をつけるべきことはありますか?」
「隠者」のカードは、孤独、内省、探求、知識、精神性、一人で考える時間、専門性を意味します。
この一枚だけだと、「一人で考えるべきなのか?」「もっと深く仕事に取り組むべきなのか?」など、いくつかの読み方が考えられます。
そこで、補足カードで「カップの8」を引いたとします。
「カップの8」は、現状からの旅立ち、去ること、未練を断ち切って新たな道へ進む、精神的な探求を意味します。
この補足カードにより、「隠者」が示唆していたのは単に一人で考えることではなく、現状の仕事のやり方や環境から一旦距離を置き、新しいアプローチや次のステップについて深く内省する時期であることを示唆している、と読み解くことができます。
また補足カードを使って別の視点から全体を捉えられるようになると、ワンオラクルの発展形であるスリーカード(3枚引き)なども読み解きやすくなり、習得もスピードも早くなります。
リーディングを少しでも上達させる方法

タロット占いを始めて間もない頃は、「自分のリーディングは果たして合っているのだろうか?」と不安がつきものです。
そこで、リーディングを少しでも早く上達させるためにリーディングノートを作ることをおすすめします。
【リーディングノート項目の一例】
①占った日にち・曜日
②質問内容(今日の運勢や仕事、恋愛など...)
④引いたカード
⑤リーディングの内容
⑥占った内容に対して実際の結果はどんな日であったか?
その日占った内容をノートに書き留めることで自分自身の頭の中が整理され、振り返ることでそのリーディングが正しかったのか、それとも違う読み方ができたのかの答え合わせができます。
また、時間を置いて過去のリーディングを振り返った際に、当時の読み方が他の場面で使えることもあります。
そして、タロットカードの絵柄から受け取るメッセージを言語化し続ける習慣をつけると、瞬時に読み取る力も格段に上がり、より高度なリーディングができるようになるでしょう。
ワンオラクルの利点と欠点

ワンオラクルの利点は、一問一答式やYES/NOで答えられるシンプルな質問に対して1枚のタロットカードから結果を読み解くため、 直感的なメッセージを受け取れることです。
ワンオラクルの欠点と対策
ワンオラクルでは常に良い結果が出続けるとは限りません。
もしも良くない結果がでた時に、どのように対処すればいいのか不安になりますよね?
そんな時はワンオラクルではなく、ツーオラクルやスリーカードスプレッドなど違うスプレッドで対処法を占うと良いでしょう。
複数枚のタロットカードを使って占うことで、ワンオラクルでは読み解けない「問題の背景、原因、そして具体的な対策」を詳しく占えます。
ワンオラクルに慣れてきたら、ツーオラクル、その次はスリーカードスプレッドとステップアップしてタロット占いに慣れていきましょう。
タロットの枚数が増えると占うレベルも深くなる
1枚のカードよりも2枚のカード、2枚のカードよりも3枚のカードと、タロットカードの枚数は増えれば増えるほど読み解くための情報量が多くなるため、深いレベルで物事を読み取れます。
しかし、すべての基本となるのはワンオラクルです。
ワンオラクルをマスターできればタロットカードの枚数が多くなり複雑になっても絵柄が示すメッセージをきちんと読み解くことができ、タロット占いの奥深さも同時に解ってくるでしょう。
まとめ

参照:Adobe Stock
タロットカードにはさまざまなスプレッドや読み方があるため、初心者の方にとっては「難しそう…」と感じることも多いのではないでしょうか。
ですが、まずはシンプルなワンオラクルから始めることで、自然とカードと向き合う力が養われていきます。
ワンオラクルはタロットの基本。だからこそ、ここをしっかりと身につけることで、スリーカードやケルト十字といった応用リーディングも理解しやすくなるのです。
とはいえ、
• カードの意味がなかなか覚えられない
• 「なんとなく読んでるだけ」で不安になる
• リーディングのコツがつかめない
そんな方も多いのではないでしょうか。
そこで「すぴりちゅリアル」では、初心者でも安心して学べるオンライン講座をご用意しています。
カードの意味やスプレッドの選び方はもちろん、あなたの目的や性格に合わせたカリキュラムで、タロットの基礎をしっかり身につけることができます。
「わかる」から「読める」へ。
もっと楽しく、もっと自信を持ってタロットと向き合えるように、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。