誰が相手であっても、恋愛が心と心のやり取りであることには変わりありません。
そこには人の心理というものが深く関わってきます。
そう考えると、心理テクニックを恋愛に応用するのはとても理にかなっています。
今回は秘密を共有することによって相手との距離をぐっと縮めることのできるカリギュラ効果についてお話していきたいと思います。
そもそもカリギュラ効果とは?
「カリギュラ」という単語を見聞きしたことのある方は多いでしょうが、そもそもカリギュラ効果というのはどのようなものなのでしょうか?
カリギュラ効果というのは簡単に言ってしまうと、禁止されると逆に禁止されたことをやりたくなってしまう心理効果のことを指します。
「見ちゃダメ」「聞いちゃダメ」と言われると見たくなりますし、聞きたくなるものです。
これがまさにカリギュラ効果なのです。
心理学用語では「心理的リアクタンス」と呼ばれることもあります。
1980年にアメリカで「カリギュラ」という映画が公開されたのですが、過激な描写が多く、一部の地域では上映禁止となりました。
ただ、上映禁止になったからこそ余計に話題になりヒットを記録しました。
この出来事がきっかけとなり、禁止されると余計に気になってしまうことを「カリギュラ効果」と表現するようになったと言われています。
カリギュラ効果を恋愛テクニックとして使うには?
では、カリギュラ効果を恋愛テクニックとして使うにはどうしたらいいのでしょうか?
いくつかのやり方があるのですが、もっとも手っ取り早いのが秘密を共有することです。
映画やドラマなどでも男女はふたりだけの秘密を共有して、そこから恋愛感情が芽生えるといったパターンは多いかと思います。
実際に、誰にも知られてはいけないふたりだけの秘密というのは「誰にも知られてはいけない」という禁止された状況を生み出します。
そこでカリギュラ効果が働くのです。
浮気や不倫といったものもカリギュラ効果によって盛り上がっているケースが多いです。
カリギュラ効果を狙って相手と秘密を共有するのであれば、自分の悩みなど弱みになり得ることを打ち明けるのがいいでしょう。
まったく関係のない第三者の秘密だとただの噂好きの無粋な人間と思われてしまう可能性がありますので、注意しておいてください。
秘密を共有する以外だと、相手にとって思い通りにならない自分を演出することで禁止された状況を生み出すことができます。
例えば、会話をしていても自分から終わらせるようにしたり、デートをしていても自分から早めに切り上げるようにしたりといった具合です。
いつもOKしている誘いをたまには断るのもいいでしょうし、ちょっとだけつれない態度をとるのもいいでしょう。
自分を安売りせずに、ちょっとだけもったいつけるようなイメージです。
好きな相手だからといって相手の要望にすべて応えて常にお腹いっぱいの状態にさせるのではなく、ほどほどに満たして「もう少し……」というところで切り上げると相手は「ちょっと待ってよ」と追いかけたくなるわけです。
カリギュラ効果の注意点
なかなか興味深いカリギュラ効果なのですが、いくつか注意点があります。
まず、カリギュラ効果というのは人を選びます。
というのも、カリギュラ効果は誰にでも効果があるわけではないのです。
禁止されることに抵抗感を抱いているからこそ働く心理効果なので、禁止されることをどうも思わないタイプや禁止されることを歓迎してしまうタイプではまったく意味がないのです。
また、そもそも相手がこちらに興味や関心を抱いていないとカリギュラ効果は期待できません。
相手のタイプや関係性を考えた上で、カリギュラ効果を活用していきましょう。
そして、カリギュラ効果を狙って「あれもダメ、これもダメ」と禁止だらけの状況を作ってしまうと、逆効果になってしまう可能性もあります。
禁止だらけの状況になると「じゃあもういい」と相手が去ってしまうこともあるのです。
せっかく興味や関心を持ってもらえていたのに、禁止ばかりで相手が去ってしまったのでは本末転倒です。
カリギュラ効果に関しては使う相手や禁止の程度といったものをしっかりと考えていくことが大切です。
まとめ
今回は秘密を共有する心理的な恋愛テクニックということでカリギュラ効果についてお話しました。
秘密を共有する以外にも、相手にとって思い通りにならない自分を演出することで禁止された状況を生み出すというのも効果的です。
ただし、カリギュラ効果は相手を選びますし、禁止の程度にも気を付ける必要があります。
うまく活用して恋愛を有利に進めていきましょう。