相手との距離を縮めていくのにもいろいろなやり方があります。
もし「まずは一緒に食事に行きたい」「デートに誘いたい」という場合には、小さなお願いから始めていくフットインザドアについて知っておくといいでしょう。
今回は小さなお願いから始める心理的な恋愛テクニックとしてフットインザドアについてお話していきたいと思います。
そもそもフットインザドアとは?
フットインザドアについてはビジネス分野で見聞きしたことのある方も多いでしょう。
正式には「Foot-in-the-doorテクニック」と呼ばれるものなのですが、簡単に言ってしまうと小さなお願いから始めることで徐々により大きなお願いを聞いてもらえるようになるというテクニックのことです。
例えば、今は玄関先での営業を嫌がる方も多くなりましたが、「チラシだけでも受け取ってもらえませんか」と言われてチラシを受け取ってしまったり、その後で「せっかくなので少しだけ話を聞いてもらえませんか」と言われて話を聞いてしまったり……という経験はありませんか?
これがまさにフットインザドアの手法なのです。
営業マンとしては話を聞いてもらうということが一番の狙いです。
そのお願いを聞いてもらうために、まずはチラシを受け取るというハードルの低いお願いから始めたわけです。
ちなみに、「フットインザドア」という名前の由来も営業マンの動作に由来しています。
玄関先での営業では「話だけでも!」と玄関のドアを閉められないように、足を玄関内に入れようとするものです。
この動作がそのまま心理テクニックの名前になっているのです。
また、このフットインザドアは「一貫性の原理」というものが活用されたテクニックでもあります。
人間は無意識のうちに自分の態度や行動に一貫性を持たせようとするというのが一貫性の原理なのですが、この一貫性の原理があるからこそ「最初のお願いを聞いたからこそ、次のお願いも聞かなければいけない」と思うようになり、フットインザドアが成り立つのです。
フットインザドアを恋愛テクニックとして使うには?
では、フットインザドアを恋愛テクニックとして活用していくためにはどうすればいいのでしょうか?
フットインザドアを恋愛に活用していくのであれば、相手に対してちょっとしたお願いをしていくのが手っ取り早いです。
もちろん、いきなり「デートしてください!」とお願いするのではなく、「○○について教えてもらえませんか?」「○○を手伝ってもらえませんか?」といった具合に聞いてもらえる可能性の高いお願いをすることがポイントです。
そうすることで「この前のお礼をしたいので、食事でもどうですか?」と自然な流れで次のお願いにつなげることもできるでしょう。
このように最初のお願いを聞いてもらえたら、次は少し大きなお願いをしてみる……といったことを繰り返すことによって、デートのお誘いもOKしてもらえる可能性が高まってくるのです。
フットインザドアにおける注意点
フットインザドアを恋愛に活用していく上では、いくつかの注意点もあります。
ひとつは最初のお願いと最終目標としているお願いに差をつけすぎないことです。
例えば、「○○について教えてください」というお願いからスタートして、最終目標のお願いが「結婚してください」だった場合、相手へのお願いとしてはあまりにも差があります。
フットインザドアでは段階的にお願いのレベルを上げていく必要がありますが、そのレベルに差が出過ぎないように注意しておきましょう。
もうひとつは最終目標としているお願いのタイミングです。
段階的にレベルを上げてお願いを聞いてもらっても、あまりにも間隔があいてしまうと先で触れた一貫性の原理が働きにくくなってしまいます。
ただ、だからといって頻繁にお願いばかりしていると「なにかと人を頼ろうとするだらしない人」という印象を与えかねないので、お願いのタイミングにプラスしてお願いの頻度というものにも注意が必要だと言えるでしょう。
まとめ
今回は小さなお願いから始める心理的な恋愛テクニックということでフットインザドアについてお話しました。
フットインザドアは主にビジネスの分野でよく取り上げられるものなのですが、恋愛でも十分に活かしていくことができます。
まだ相手とそこまで親しくなっていないという段階でも、小さなお願いから始めることによってふたりの距離を縮めながら「食事に誘う」「デートに誘う」といった最終目標にたどり着くことができるでしょう。
お願いの程度やタイミング、頻度などには注意が必要ですが、とても効果的な心理テクニックのひとつです。
更に、このフットインザドアと真逆とも言えるテクニック、ドアインザフェイスも合わせて活用すると効果が増すでしょう。
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